de:code 2016 Keynoteを改めて観なおして

5/24-25で開催されましたde:code 2016にちょろっと参加しました。
(全セッションの動画配信されないかなぁ)

また、channel9でKeynoteを改めて観なおして思った事、それからこの1~2年にマイクロソフトに対して思っていることのまとめをここに記述しておこうと思います。

channel9.msdn.com

以下、いくつかのキーワードに対してぽろぽろと文章を書こうかと。

Conversation as a Platform、Bot、IoT

「人々の生活にイノベーションを起こすような、こんな素晴らしい世界が実現できるんですよ!」というビジネス視点でのプレゼンテーションでした。
自然言語によるコンピュータとのコミュニケーション。コミュニケーションを成り立たせるためのAI、Bots技術。そして、本質的な意味に相違はありますが過去にユビキタスと呼ばれていた世界、つまりIoT。 これらは10年20年前から目指していた世界であるように感じます。 現代のテクノロジー、スケーラブルなクラウド基盤、AI・Botのようなテクノロジーの進化、ビッグデータを扱えるクラウド、ネットワークインフラ、デバイスインフラにより、素晴らしい未来世界が実現できるという期待を持たせてくれました。

OpenSource化

ここは上述のキーワードとは少し毛色が異なり、開発者にターゲットされたキーワードになります。
de:code 2016でもオープンソースについては、重要なキーワードとして、また、マイクロソフト技術なのかオープンソース技術なのかといった事に拘らない姿勢を示していました。
過去にもGoAzure 2015などでも登壇されましたがRubyまつもとゆきひろ氏、そしてChefのJames Casey氏などもマイクロソフトイベントに登場するという状況は10年前にはなかった事ではないかと思います。

いつからだったでしょうか・・サティア氏が就任してからか、ちょうどその時期にサティア氏が就任したのか、記憶は曖昧ですが・・・ 特にこの1~2年のマイクロソフトは「Microsoft loves Linux」「.NET自体のオープンソース化(CodePlexじゃなくてGitHubで)」「Visual Studioオープンソース技術への対応」「Bash on Ubunt on Window」といった、オープンソース世界との融合を推し進めてきました。
個人的にはマイクロソフトオープンソース化は非常に好感を持っています。.NETが出始めたころ、「ASP.NET Web Formのイベントドリブンすげー」とか「Visual Studio使いやすいなー」とか思っていましたが、時代が流れ しだいにマイクロソフト技術だけが独自路線を歩み、それは時代の先端ではないのではないかと思い始めていたりしたからです。
OSS世界は、特定の企業や団体の押し付けではなく、良いものは支持され利用され、悪いものは消えていく、そんな自然な流れの中で築かれるソフトウェアが生み出されていると思います。

同時に1つ思うこと。技術の多様性はますます増大しているということです。
.NET登場初期の時代であれば、マイクロソフトから提供される「WindowsアプリはWindowsフォームで作ってね」「WebアプリはWeb Formで作ってね」といった単純なお話に乗っていけばよかった。しかし、現在はマイクロソフトから提供される技術だけでも多様化しています。それに加えてOSS技術が融合されてきている。つまり、技術の多様性は無限とも思えるほど増大し、1人のエンジニアがすべてを知ることは不可能ではないかと思います。
先輩社員だから知っているべき、とか 誰々が知っていることを自分が知らないのはまずい、とかそんな古臭い考えは捨て去るべきであり、知らないことは教えてもらえばいいし、知っていることは伝えればいい、そして、エンジニアは学び続ける事が重要なのだと思います。
マネージャー側の人間だから末端の技術は知らなくていいんだ派、とかについての議論もありますが、私自身は仮にマネージャーであってもエグゼクティブであっても技術の分かる人間であることが、素晴らしいプロジェクトと成果を生むと思っています。

マルチプラットフォーム

UWP、そしてXamarin社の買収によるXamarinの無償提供(VS標準機能)もあり、そしてビジネス的観点でもマルチプラットフォームの重要性、現実味を感じる部分ですね。
マルチプラットフォームという言葉もやはり、過去から言われ続けていることであり、目指し続けていることだと思います。
現代のテクノロジーで、どこまで実現できるのか、という点は注目したいと思います。

DevOps

自分の所属する会社は、自社サービスを開発し、クライドでサービス提供するビジネスを行っています。
そして、お世辞にも外部の人に誇れるような素晴らしいテクノロジーを使った運用というものは出来ていないと思っています。
DevOpsについては数年前から、ネット上の記事などでも見ていましたが、何となくバズワード的な、もやもやした気持ちを持ち、実際に取り組みたい!という気持ちにまでは至っていませんでした。
しかし、de:code 2016のいくつかのセッションを見ることで「あー、この世界を実現したいなあ」と思えるようになりました。
これはDevOpsそのもの、および牛尾さんのエンターテイメントなセッションと思想を見た結果です。
長時間労働して、我慢して頑張って、成し遂げる」よりも「楽して、でも勉強する時間も取れて、遊べて、成果が上がる」。つまり仕事は楽しいものであってほしいと思ったのです。

おまけ(思った事^^;)

  • KeynoteでSteven Guggenheimer氏が登場した際の通訳の男性の声がFMラジオのDJ風でチャラい雰囲気が良い感じでした。
  • ちょまどさんが完全にアイドル化している。